磁器のお手入れ方法でこんなに変わる!長くキレイに使うポイント

食器を大切に長く使いつづけている人は、必ず、よいお手入れの習慣を守っているものです。また、それを楽しむコツを身につけています。逆にお手入れをしっかりしない場合は、せっかくのブランド食器も汚れが目立って落ちなくなったり、傷がついてしまったりして、残念な状態になってしまうこともあります。正しいお手入れの方法はどのようなものかご存じでしょうか?この記事では、食器の正しい取り扱いの基本的な知識や、食器の洗い方、お手入れの方法、正しい保管の方法、また、汚れてしまった場合の対処法などをご紹介します。

 

正しい取り扱いの基本とは?

ブランド食器は磁器製の物が多いので、きれいな状態を保てば非常に長い間使用することが可能です。そのための正しい取り扱いのポイントをいくつか押さえておきましょう。

1.大切にする気持ちを込めて、丁寧な取り扱いを心がけましょう。実は、磁器製のブランド食器の破損事故で最も多いのは、洗っているときのちょっとしたうっかりミスなのです。その食器は、あなたご自身が気に入って購入した物か、すてきな恋人やご友人たちからのプレゼントですので、最初に抱いた食器への愛情を忘れないようにして、いたわりをもって丁寧に扱ってください。

2.使い終わった食器を洗うときに、一度に多くの食器をキッチンの洗い場に入れないこともとても重要です。なぜなら、それぞれの食器、例えばプレート同士がぶつかり合って、よく見ないとわからない傷がついてしまうかもしれないからです。最悪の場合は割れてしまい、使い物にならなくなることもあります。そうでない場合でも、割れや欠けなどの破損原因となりますから、一つひとつ、よく注意して取り扱いましょう。

3.洗ったあとには必ずすすぎますが、はじめは水、またはぬるま湯で軽く流してから、最後に熱めのお湯ですすぐことで水切れがよくなりますので試してみてください。すすいだあとはよく乾いた食器専用の布でしっかりと水気を取りましょう。

4.上手に収納すると食器はインテリアにもなります。しかし、あまりぎっしりと詰め込むような収納方法はおすすめできません。食器棚での収納は、一種類で一重ねが原則です。そして、隣におく別の食器たちとは十分な間隔を空けて保管してください。購入の際に重ねて収納しやすい食器を選ぶようにするのもいいかもしれません。しかし、それでも、食器と食器の間にはペーパーナプキンや布を敷くことで、小さな傷を防ぐようにしましょう。少しでも傷がつくと、そこから大きな傷になってしまう場合がありますので、注意深く取り扱いましょう。

5.重ねて保管する場合には、重ねる枚数を考えてください。それぞれの食器の大きさも関係しますが、スペースがあるからといって、お皿を10枚、15枚とぎっしり重ねて収納すると、それは事故のもととなりますし、食器にもよい影響はありません。最適な枚数は2枚から6枚程度と覚えておきましょう。また、既製のネット棚やカップラックといった便利グッズを使用すると、スペースの節約になりますし、次の使用の際にも取り出しやすく「うっかり事故」が起こりにくいという点で大変に重宝しますからおすすめです。

ここまでで、食器の正しい取り扱い方法について考えました。では、使用して汚れた食器は、どのように洗えば長持ちさせることができるでしょうか?これから、正しい汚れの落とし方を学んでみましょう。


食器の正しい洗い方とお手入れの方法

「作るのは好きだけど、食器洗いは苦手……」という方も多いようですが、ブランド食器を長持ちさせるために、正しい食器洗いの方法とお手入れの方法を知っておくと、食器洗いに対する見方も変わってきますから、ぜひ学んでおきましょう。

1.食器を使用後の汚れは、早めに落とせば簡単に落ちてしまいます。放置すればするほど、大切な食器にダメージがおよぶ可能性が高まりますので、可能な限り、食後は早めに洗って、元のきれいな状態にすることが大切です。

2.食器を洗う際には、必ず中性洗剤を使用しましょう。そして、やわらかめのスポンジを使うか、布を用いて洗いましょう。その際、軽い力で扱ってください。細かな傷をつけてしまうほどの強い力で洗う必要はありません。

3.よく落ちるからといって、金属タワシや研磨剤がついたナイロンタワシ、あるいはクレンザーを使用して洗うことは絶対にしないでください。最近では洗剤不要のスポンジが売られていますが、これも、最悪の場合、デリケート食器の表面に傷をつけてしまったり、絵付の部分がはげてしまうなどして、外観を損ねることがありますので、使用はあまりおすすめできません。

4.白磁のカップで飲む紅茶は美しい色を楽しめる反面、頑固な茶渋がつくとそれが余計に目立ってしまいます。茶渋がついた場合は市販の漂白剤を使用して落としましょう。とくに金や銀の絵がないような食器であれば塩素系でよいのですが、絵のあるタイプの場合は、必ず酸素系の漂白剤を使用してください。塩素系の物を使用すると、変色をしたり、金や銀の部分がかすれたりしてしまいますので、これも十分に注意を払ってください。
※漂白剤は濃度に注意をして、よく換気をしながら、定められた条件下でのみ使用してください。

5.食器を洗ったあとは、水気をよく切って、よく乾かしましょう。そして、日の当たらない場所、また、温度変化が少なく湿気の少ない場所に保管するようにしましょう。よい環境で保管することは食器の寿命を飛躍的に伸ばしますから、いつまでも、お気に入りのすてきな食器での食事を楽しむことができます。

6.ご家庭に食器洗浄機がある場合は、それを使用したいと考える方もいらっしゃるかと思います。しかし、食器洗浄機を使用する際は、いくつかの注意が必要です。例えば、洗浄機の内側で食器同士がぶつかり合うと、大切な食器が欠けたり、その表面を傷める原因となることがあります。また、金や銀の絵柄がついている食器が混入していると、絵付部分を損なう場合があります。食器洗浄機を使用の際は、注意表示をよく読んで、その食器の種類と使用する食器洗浄機に定められている方法を守って使用してください。

7.洗い方にも守るべき原則があります。例えば、カトラリー(ナイフ、フォーク、スプーンなど)で陶磁器製の柄がついている物がありますが、これを洗う場合には注意が必要です。もしも、60℃以上の熱いお湯の中にこれらのカトラリーを入れて、うっかり放置してしまうと、柄の部分が外れてしまう恐れがあります。そうなると元に戻せない場合もあります。また、銀製のカトラリーの取り扱いに慣れていないうちは、要点をノートなどに書き出して整理しておくと役に立ちます。

いかがでしたでしょうか?「食器の洗い方なんて簡単だよ」と思っている方や、洗い物は面倒な作業だと考えていた方も含めて、少し見方が変わったのではないでしょうか?ブランド食器を購入して、洗い方にまでコツがあることを知ると、これを長く持たせる方法について、さらに学びたいと考える方もいらっしゃることと思います。楽しい食事は洗い物までを含めて完結します。では、これからも、お気に入りの食器を長く使うために、これらのお手入れ方法を実践されてみてください。