アラビア

アラビア
Arabia

イッタラは「現代的な北欧デザイン」による食器などインテリアデザインを専門とするフィンランドのデザイン企業ですが、そのイッタラが所有し製造する製品のうちで最も有名な陶器ブランドが、このアラビアです。フィンランド人建築家アルヴァ・アールトが1936年以降にデザインしたガラス器の「アールトの花瓶」と呼ばれる作品は、とても有名です。

このアラビア(Arabia)は、テーブルウェア、陶器、衛生陶器に特化していますが、フィンランド国内におけるアラビア製品の評価は高く、とくに古い製品は蒐集品としてマニアの間でも非常に高値で取引されています。それでは、このアラビアブランドの代表的な製品ラインをご紹介します。

バレンシア

1960年に製造が始まって長く2003年まで販売されていた人気のアンティーク食器ブランドが、このarabia(アラビア)のValencia(バレンシア)シリーズです。惜しくも40代で亡くなってしまったアラビアの専属デザイナーのUlla Procope(ウラ・プロコッペ)の手による名作の一つです。美しい手描きの絵柄が深みのあるコバルトブルーで描かれていて、その模様には素朴な魅力があります。スペインのバレンシア地方の陶器にヒントを得たデザインと言われていますが、今でも初期のバレンシアはコレクターズアイテムとして非常に大切にされています。

ルノ サマーレイ

アラビアのルノシリーズのルノ(Runo)とは、フィンランド語で「詩」という意味を持っていて四季を表現した春夏秋冬の草花をモチーフとしてデザインされています。どの食器も北欧のセンスを感じさせてくれる器たちは食卓に明るさと華やいだ華やぎを運んでくれます。中でも人気のプレート食器が、このサマーレイです。力強さの中にルノシリーズらしい優しさいっぱいの絵柄が人気の北欧食器です。

ココ(koko)

アラビアブランドの北欧モダンな食器シリーズの一つが、このココです。全体的にすっきりとしたシンプルな色使いを心がけて、容器自体の色づけは少なく抑えられています。しかし、それぞれにカラフルなソーサーを組み合わせることが可能で、合理性と機能性を組み合わせた複数のテーブルコーディネートを実現することができます。また、クラシカルな食器にある収納の課題や費用の問題という点も考慮されていることも注目点です。食器の世界ではテーブルコーディネートのために多くの食器が必要ですが、このココシリーズでは、ソーサーを他の食器と組み合わせることで複数色持っていればテーブルのコーディネートの可能性を大きく広げてくれることでしょう。

24h(24hアベック)

フィンランドを舞台にした「かもめ食堂」という映画のワンシーンで使用されたことで知名度を上げた食器が24hアベックです。こちらはアラビアココと同じデザイナーの手によるものでした。その特徴的な畳の目のようなパターンが施されたこの器は、フィンランド限定で販売されていた関係で、アラビアファンの中でも幻のアイテムと言われてきました。とくに評価の高い4hアベックブルーは、一時期、廃盤になっていましたが、近年、復刻シリーズが登場していますが、相変わらず品切れが相次いでいます。和食とも非常に相性のよいシンプルなパターンが人気のの名作です。

ムーミン

今は亡きフィンランドの作家、トーベ・ヤンソンの「ムーミン」は、日本でも大変に知られている物語ですが、ユニークで独創的なムーミン一家と個性的なムーミン谷の仲間たちをあしらった食器シリーズ、それがアラビアムーミンです。小さなムーミン谷のような景観になったテーブルで原作の一場面を切り取って描かれた絵柄を楽しむことができるというユニークな発想のデザイン性が世界中で大人気となりました。1950年に発売されて以来、子供用食器シリーズとしてデザインを新たにしなから、器からカトラリーまで多様なテーブルウェアを取りそろえています。

パラティッシ

アラビアブランドの代表、かつ定番とされてきた食器が、このパラティッシシリーズです。フィンランド語で「楽園」と名付けられているこの食器ですが、そのエキゾチックな雰囲気と植物の絵柄が上品、かつエキゾチックな雰囲気を醸し出しています。とくに、色はブラックのオーバルタイプのプレートは大変に人気があり、食卓を飾るその風景に憧れるファンが多い北欧食器でもあります。

いかがでしたか?現在では、パラティッシや24hなどは比較的に手に入りやすくなってきましたが、初期の作品や、ヴィンテージ品には、非常に高値で取引されているものがあります。これまで、数多くの名作シリーズが生み出され世界中で愛され続けてきたこのアラビアの食器たち。高品質、優れたデザイン性、そして、実際的な機能性の高い食器たちは、使うだけではなく、インテリアとして食器棚に飾っておくだけでも暮らしを豊かにしてくれるでしょう。

売られた方のお声:青森県弘前市Iさん
北欧の食器に憧れていろいろと集めていましたが、数が増えてしまい、家も狭いために保管する場所がなくなりましたので、思い切って断捨離しようと思い、ウルトラバイヤーさんに連絡しました。「北欧食器」と伝えたら「出張にて買取可能です」と言われましたので来ていただきました。とてもスピーディでした。数がありましたのでかなり高額の査定をいただきました。家の中を見られると嫌なので玄関の狭い場所でしたが、丁寧に食器を取り扱ってくれました。その場で現金を受け取りましたので、とても助かりました。また、何か売る物があればお願いしたいです。